嗣希創箱の消閑

小説、落書き、二次創作、etc…。 あなたの暇潰しのお供にどうですか♪ 

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《こなたinリリカル》5

《こなたinリリカル》




 小宇宙です。

 いやぁ皆さん、前回の話は覚えてますか? なんと私、あの後気絶から覚めるや恭也さんにフルボッコです。酷いと思いません?

 そりゃあ結局面接には行けず、追試の追試も落ちましたけど……でも、それでボコにした挙げ句、連休になのは達が行くっていう温泉にも連れて行かないなんて……『もう止めて、私のライフはとっくにゼロよ!』です、とほほ……。

 その上、後で知ったんだけど……なのは、私を庇ってジュエルシードを全部フェイトにあげちゃったんだとか。

 ……いやぁ、まずいですよねぇ。そんなことされちゃ、次話でフェイトタソと戦えないじゃん? ひいてはラストの『最初で最後の全力全開』戦での結果が変わって……私の見たかったエンディングが変わってしまう。

 それはいかん。いかんよ君!

 そんなわけで私は今日、学校帰りに『そこ』へ来ていた。

「? ここって?」

 そう疑問を口にするのは肩の上のフェレット――ユーノ。何度注意されても私が魔法を使うのを止めないからとなのはに頼まれ、見張りとして付いて来た彼に、私は視線を向けて『むふふ♪』と含み笑いをすると、

「ほら、さすがにスターチップがゼロだとゲームに参加出来ないっしょ?」

 だから。そう言ってインターフォンをポチっとな♪

「それが私のせいなら、私がきっちり責任取らなきゃ♪」

 果たして私の言葉にユーノが困惑を面に出すのと、ドアが開き、中から現れた金髪の魔法少女が固まるのが同時。

「こにゃにゃちわ~♪」

 そして私は、何より優先すべき事柄『魔法少女のウキウキ☆ウォッチング』のために、彼女とデュエルするのだった。





 こなたinリリカル






 ――初めは、何かの罠かと思った。

 マンションの屋上。夕日の赤から夜の藍色へと空が色彩を変え始める頃。わたしと彼、そして使い魔のアルフとフェレットの少年の四人はそれぞれ連れ立って屋上の隅に居た。

 ……いったい、彼は何者なんだろう?

 いきなり現れたかと思えば『ジュエルシードを賭けて一対一で勝負しよう』などと提案するし、今などは連れの少年に、おそらくは映像記録媒体だろう、小さな機械を渡して使い方をレクチャーしているしでわけがわからない。

「……あのさ、本当にわかってるの? 今コスモと同化してるジュエルシードを取られちゃったら――」

「わかってるわかってる。大丈夫だって♪ それよりちゃんと撮影しててね? 後でそれ、脅迫材料になるから♪ ……ぷぷぷ(笑)」

 ……でも、やることは変わらない。彼らを遠目に思案に暮れるのは止める。前回の戦闘……彼の使う魔法意外のそれが、同化したジュエルシードの願望を具象化する能力に起因するとわかった今、もう無様に驚かない。

 前の戦闘ではそれに加えて彼の卓越した身体能力と高い戦闘技術に苦戦したが……大丈夫。今度こそ、わたしは母さんのために彼のジュエルシードを手に入れて見せる!

「おっ待たせ~♪ さあ、初めよっか?」

 彼はそして、その長い黒髪をビル風に流して言った。

「ふっふっふ……。さあさあ、どっからでもかかって来なさい!」

 果たして、その言葉にわたしは――

『Blitz Action』

 即座に高速移動の魔法を使用。まだ緊張感に乏しい彼へと半瞬で移動し、バリディッシュを――瞬間、彼の髪がまるで鞭のようにしなり、わたしの一撃を難なく弾いて見せた。

「あ~……もとネタは何だったかな? たしか格ゲーのキャラの一人だった気がするんだけど???」

「――ッ!!」

 彼の能力は理解していた。それなのに驚愕は僅かな間、わたしの動きを阻害し、彼が振り返る刹那の時を与えてしまう。

「……まあ良いや。とりあえず格ゲー繋がりで一つ。『ボディがぁっ、甘ぇぇぜ!!』」

 マズい! そう思った時にはバルディッシュが張ってくれたシールドに彼の真っ赤に燃えた拳が突き刺さって――障壁が、まるで硝子のような破砕音を響かせて消失した。

「くっ……!!」

 半歩下がり、その牽制にとフォトンランサーを数個飛ばすも――

「格ゲー繋がり、その二、『Xメン的、目からビーム』!」

 …………強い。

 言動や態度はともかく、動きに無駄が無く、あらゆる理に縛られないかのような能力がそれを後押しする。

「『エクス、カリバー』!! byアルカナ」

 武器に魔法、或いは補助など変幻自在のそれは正しく彼の言動と同じで先が読めず、逆に彼からすればこちらの攻撃は読めるのだろう。圧倒的に不利……とは言わないでも完璧な形で『後の先』を制された今、流れは確実に相手側にあった。

「……もっとだ。もっと……か、が、や、けぇぇえええ!! 『シェルブリッド・バぁぁあースト』ォオオオ!!」

「――――ッ!!」

 マズい。三度そう思った時には手遅れ。

 わたしは彼の変化した拳と光にとっさに翳したバルディッシュごと弾き飛ばされ――最悪なことにその衝撃でバルディッシュを手放してしまったことに気付くのと、彼の女の子みたいな顔に勝ち誇るような笑みが浮かぶのが同時。

「君がもし、勝たなければ意味が無いと思っているなら――」

 果たして、彼はその一見して何の変哲もない右手を伸ばして、

「まずは、その幻想を――ぶち壊す!!」

 わたしはそして、その手に掴まれ――



 ……………………裸に、された。



 ◇◆◇◆◇



 あらゆる異能の力を打ち消す右手――『幻想殺し』によってバリアジャケットを強制解除され、それこそ『原作』の『禁書目録』よろしく真っ裸にされたフェイトを組み伏せること数秒。今だに目を丸くしてことの推移に頭が追い付いてないらしい彼女から視線を撮影中のユーノへと向け、

「(*^-^)b」

 よっ、役得~♪ さっすが淫じゅ――アルフに跳び蹴りされました。

「あっ、あああ、アンタは!!」

「お、おお!? ちょっ、待っ……!!」

 これ、まだ勝負ちゅ――ってゲパァあ!?

 ――果たして数分後。

 場所を移して彼女の部屋。勝負に勝ったのにボコボコんなった私と、なんか若干頬を赤くして私と視線を合わせようとしないフェイトの二人は、お見合いよろしくテーブルを挟んで向かい合っていた。

「……はあ。とりあえずユーノ。これ、あげる」

 ため息を一つ。私はフェイトから受け取ったジュエルシードをユーノに渡し、何か言いたそうな顔を無視して彼を部屋から追い出すと……未だに威嚇してる忠犬アルフを出来るだけ視界に入れないようにしつつ向かいのフェイトを見た。

「えっと……これで一勝一敗だね?」

 とりあえずいつまでもお見合いしてるのをアレなので話を振る。

 すると、

「……いえ。前回のはわたしが勝ったわけじゃ、無いから」

 フェイトは未だに羞恥心を引きずりながらも確固とした意志を宿す瞳で言った。

「これは推測ですが……あなたの使う『それ』は、二種類以上の具象化が出来ない。出来たとしても、反動が大きい」

 違いますか? そう真剣な眼差しを向けての問いに私はニッコリ『そだよ♪』と返し、頭の後ろで腕を組んで軽く返した。

「だからねぇ、空飛ばれたらアウトかなって。ほら、私、飛べないし?」

 飛んだら防御どころか攻撃にすら能力を使えないし?(笑)

「……………………え?」

 フェイト、唖然。それこそ『それだけで勝てたの?』とでも言いた気な顔になり、アルフと視線を合わせて怪訝顔になる。

「……あ、あなたはなんでそれを教え――」

「あ、出来れば名前で呼んで欲しいな♪ せっかく自己紹介もしたんだし――って、あ!!」

 そう言ってから、『名前を呼んで』っていう名シーンをこんなにも早い段階で台無しにしている自分に絶望した。『アンタなんかとなれ合うつもりは――』と、そこまで言ったきり目を丸くしているアルフを無視して私は肩を落とし、一人涙する。
 ……ぐす。良いんだ。私は脇役で、そのシーンは主役の二人がしてんのを影ながら見守れれば私は……。

「えと……あの。こ、コスモ……?」

 そんな私の態度になんか勘違いしたらしいフェイト。いきなり本気で悔し涙に暮れ出した私に彼女は戸惑いながらも声をかけ、顔を合わせるや視線を右往左往。

 彼女は私に何かを言いたいのか、それとも私のことが心配なのか、チラチラとこちらを伺ってるみたいなんだけど――

「く~……! フェイトたん萌え~☆」

 ツボった。なんかもう彼女の態度があまりにもツボったので私は思わず彼女へと飛び付き、

「えっ、え!? も、『もえ』って……?」

「可愛いって意味だよ! ……く~! そんなフェイトたん萌え~、フェイト萌え~! フェイト萌――ぐわっぷ!?」

 アルフに蹴り飛ばされた。

「こいつ……! フェイト、構うこた無いからとっととコレからジュエルシード奪ってどっかに捨てよう!」

「え、ぁ。で、でも……」

 果たして私をヤクザ蹴りしつつのアルフの言葉に目を白黒するフェイト。それを『ちょっと、待って!? は、話を……!』と、それこそ弱者の哀愁漂わせて見上げる私に、彼女は――

「あ、あなたの――コスモの目的は何ですか?」

 僅かに緊張した声と態度でそう問い、アルフを下がらせるとフェイトは言葉を次いだ。

「コスモもジュエルシードを集めているんじゃ無いの? ……そうでなくても、わたしはあなたが味方する白い魔導師の敵で……つまりはコスモの敵」

 違いますか? という再びの問いに、私は――

「ん~……それはちょっと違うんだな~。って言うか私、フェイトの敵じゃないよ?」

 ゆっくりと体を起こし、頬をかきかき苦笑して言った。

「え……?」

 信じられないかなぁ、やっぱり? 半ば呆けてるフェイトと更に怪訝な顔になるアルフ。そんな二人に私は苦笑を濃くし、

「でも実際、私は別にジュエルシード集めなんかには興味無いし、フェイトの邪魔ももうしない」

 だってそれは私の役目じゃないし、と胸中でだけ付け足しつつ、

「あのね。前回、私がフェイトの邪魔をしたのはジュエルシードに取り込まれた猫が知り合いのペットだったからで、今回のは私が原因で渡しちゃったやつを一つでも返そうと思ったからだよ」

 だから次からは何もしない。そう言った私に対し、果たして無言で返す二人。

 ……本当は、ただアニメの名シーンを間近で見たいだけなんです、なんて言っても信じて貰えるとは思えず『さて、どうしたら信じて貰えるだろう?』と思案すること数秒。私はポンと両手を合わせ、

「そうだ! だったらこうしよう!」

 ニッコリ、満面の笑みで、



「私、今日からここでフェイトと一緒に住むよ♪」



 ――こうして私、鈴木小宇宙と二人の奇妙な同棲が始まるのですが、

「…………は?」

「いやぁ名案名案。これなら家賃の心配も要らないし、いろいろと見逃すことも無いからね♪」

「……ねぇ、フェイト? やっぱりこいつ、絶対頭おかしいよ? さっさとボコってジュエルシード奪おう? って言うか、一緒になんて住めるかよ!」

 ――……その説得にはあと小一時間ほど血なまぐさい、体を張った説得が必要になったのでした。

「ちょお!? いきなり打つとかもう何たる仕打ち!? これだから動物は――あっ、ごめんなさい、もう生意気言いませんって痛い、っていうか殴らないでっゲふぅ!?」
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