嗣希創箱の消閑

小説、落書き、二次創作、etc…。 あなたの暇潰しのお供にどうですか♪ 

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《こなたinリリカル》3

《こなたinリリカル》



 急いで向かったそこで待っていたのは、ジュエルシードに取り込まれちゃったらしい犬の怪物さんと――……カメラを構える小宇宙お兄ちゃんだった。

 …………うん、もうね。なのは、いろいろと疲れてるから突っ込まないの。

 果たして紆余曲折と言うには意外にあっさりと決着のついた今回の封印作業。……いや、その。それなりにビックリもしたし怖かったりもしたんだけど、むしろ特筆すべきはその後のことなの。

 なのはがジュエルシードを封印しようって頑張ってる横で、お兄ちゃんはただ木陰から声援と写真撮影だけをしてて。それでようやく封印、回収出来たなのはが小宇宙お兄ちゃんに文句を言おうとした時――

「……って、なにしてんの?」

 お兄ちゃんはおもむろに――……なんだろ? スッゴく不思議な立ち方をしつつ大きな本を広げ、わざわざ前髪で顔を隠して呟きました。

「――……『ザ・ワールド』」

 ……はい?

 それは瞬きの内。本当になのはが呆れ顔になって目をパチクリした瞬間のこと。

 今までヘンテコな格好をしてた小宇宙お兄ちゃんが――なのはの眼前にワープしましたぁああ!?

「って、にゃああああ!?」

『Protection』

 なのは、思わず悲鳴。そして自動的に発動した桃色のバリアに、

「ぬぁ!? わ、私の『ザ・ワールド』は三秒が限界だと――ぶべらぁ!?」

 駆け寄って来たお兄ちゃん、衝突。そしてずりずりと地面へと倒れて行きました。

 …………え、えっと?

 なのはは表情を引きつらせ、傍らでやっぱり唖然呆然としていたユーノくんを見ました。……え? 今、なにが?

 とりあえず混乱する頭を振り、いつまでも地面でぶっ倒れたままの小宇宙お兄ちゃんを助け起こすことに。……て言うか、お兄ちゃんは何がしたかったんだろ?

「お、お兄、ちゃん……?」

 上半身を抱き上げ覗き込んだお兄ちゃんの顔は……何故か良い笑顔でした。

「ああ、なのは……? ……お願いだ。あの壷をキシリア様に……。あれは……、良い物だー……!」

 そして、最後に『ガクリ』と自分で言って……お兄ちゃんは気絶しました。

「…………え?」

 ……あれ? なんか小宇宙お兄ちゃん……本当に気絶した?

 て言うかさり気なく口元や胸から血――

「って、にゃああああ!? お、おおお、お兄ちゃんの傷口が開いたのぉぉおお!?」

 ――そして、

 じつはこの時の小宇宙お兄ちゃんが、かなりヤバい状態だったと知るのは、



 …………もうちょっとだけ、先のお話。







 こなたinリリカル






 こなたです。

 ええ、皆さま。どうやら私、魔法(?)使いになったみたいです♪

 あは☆ きっとあれだよ。たぶん私があまりにもファンタジーな頭してるから遂に虚構と現実との境目が曖昧になっちゃったんだよ!

 やっふ~♪ そんなワケで、こっから大事な話! 私の魔法(?)の説明ねっ♪

 なんとっ! 私、どうやら集中すると妄想を具現化出来るみたいですっ!!

 ――で!! その代償が『寿命』ってどんだけ~っ!?www

 おかげ(?)で、私……なんか、やっぱりと言いますか当然と言いますか――…………怪我、悪化しましたorz

 っていうか、何・故・か! あれから三日三晩寝た切りだったっていうのに、目覚めたその日に『全治一週間』って、また言われました。

 ……不思議ですねぇ。『7-3=4』だったと思うんだけどなぁ、石田先生?

「…………なんなら頭の検査もしましょうか、鈴木さん?」

 おお、笑顔が怖いですね……(ガクガクブルブル)。

 私はベッドの上に座りあからさまに視線を逸らします。……いやあ、そう言えば入院の費用どうしよ? 一応バイト代が……残って無いや。ちょと前のコンプ祭で使い切ったわ、たしか。

 ……ま、まあ一応人助けしての負傷(ってことになってる)だから、親が払ってくれるさ、きっと。故に、私的にはそれより何より心配なことが、そう――週末のプールのこと!

 わからない人はサウンドステージ01を聞こう! そして私の絶望を知ろうっ!!

「っていうか、な・ん・でっ! 私は行っちゃ駄目なのさ、お義兄ちゃん!?」

 そうベッドの縁をバンバンぶっ叩いて私はお見舞いに来た恭也さんに訴えた。人がせっかく、なのはにリアル『パステルいんく』になって貰おうって準備してたのに――って、なんで私を見る目が更に細められてるんスか!? 隣の石田先生は呆れてるし!?

「……お前、絶対来るなよ」

 恭也さんはため息を一つ。私へのお見舞いの品である『翠屋』のシュークリームを置き、丸椅子に座って言った。って、ちょ待ぁっ!? な、なんで『絶対』!?

「え、ええ~!? わ、私なんかした!? なんならお義兄ちゃんのためにスク水来て行くよ!?」

 ちなみに白と紺のどっちが良い!? タイプは旧式の方で良い!?

 そう必死に言い募る私に恭也さんは――って、だからぁ! なんでため息なのさ!?

「…………変わらないようで安心したが、逆に相変わらず過ぎて不安になるな、小宇宙」

 恭也さんは『やれやれ』と疲れたような仕草の後、私の頭を『ぐわし!』って掴んで――って、痛あっ!?

「とりあえず、『お義兄ちゃん』はやめろ」

 ぅぐぁあああ!? あ、頭が……なんか比喩じゃなくて割れるように痛いよ!?

「……良い機会だし、頭の検査もしましょう? 勿論、精神の方ね」

 い、いや先生っ!? む、むしろ今すぐ恭也さんを止めてってか頭の検査が必要になるってそれ以前にさり気に失礼じゃないかな!?



 ――私はそしてしばらくの間、何故か恭也さんからの仕打ちに悲鳴を上げ続けたのだった。



 ◇◆◇◆◇



 前々からなのはから聞いていた『小宇宙お兄ちゃん』なる人物のこと。

 曰わく、小学生に間違えられるほどチビで童顔。

 曰わく、とっても優しくて、車に轢かれそうだったなのはを庇って今は入院中。

 曰わく――重度のオタク。

 そんなわけであたしはその日、みんなでプールって以上にその人と会うのを楽しみにしてた。

「おお!! 出たな、ツンデレ釘みー♪」

 ――で、第一声がこれ。

 彼、鈴木小宇宙は確かに言われた通りにチビでガキっぽくて、遠目では長すぎる髪と中性的な顔立ちのために女の子に見える容姿で――そして人一倍、駄目な奴だった。

「…………なのは?」

「……ごめん、アリサちゃん。何も訊かないで」

 ため息をなのはと共に吐き出し、一人だけカメラ片手に服着てハイテンションな男を見た。

 うーん……テレビでよく見る如何にもなオタクって感じじゃないのね。

 見てくれだけなら、まぁ一応一緒に居ても良いかな? ……たぶん、何も知らない人には同年代に映るだろうし。

「……あの。あたし、アリサ・バニングスって名前なんですけど……」

 っていうか『釘みー』って……誰?

「ん。知ってるよ?」

 …………あたしは最早年上に対する態度を止めた。

「……なのは。悪いことは言わないから、コレは止めた方が良くない?」

 ため息を一つ。あたしは心の底から真剣に親友の将来を案じて、ソイツを指差しながら言った。

 それになのはは『にゃはは』と苦笑し、今は代わってすずかと話してるソレに瞳を細めて口を開いた。

「でも……なのはぐらいしかお兄ちゃんを貰ってくれる人なんていないって思うの」

 …………良いのか。そんな諦め半分の同情視線で相手決めて。っていうか小学三年生にそこまで言われて大丈夫なのか、この男。

 あたしは改めてその鈴木小宇宙(今さらだけど『コスモ』って……)を観察する。

「嘆かわしい! 何故に聖祥はスク水で無いのかっ!? ……まぁ、でもブルマだから許す」

「あ、あはは」

 ……うわ。あのすずかが『助けて~』って目ぇしてるし。

 あたしはなのはを横目で見る。って、なに黄昏てんのよ?

「……ほら、小宇宙お兄ちゃんって正直だから。時と場合と相手を考えないぐらい正直だから」



 人、それを馬鹿正直――もとい、単なる馬鹿と呼ぶ。



 ◇◆◇◆◇



 歌った! 堪能した!!

 そして写真もいっぱい撮って、ついに来ました本日のメインイベント!

 ――ビバ☆脱衣スライム♪

 うはっwwwアリサとすずかがwwwww 私はすかさずカメラを構え――



「……お兄ちゃん」



 背後からかけられた呼び声に凝固。あ、あっれ~なんでかなぁ? 後ろのなのはが十年後の姿してる気がするよ~?

 私はとりあえずカメラを下げてハンズアップ。……はい、早くも尻に敷かれてます♪

 ――果たして眼前で展開されるサウンドステージで聞いた通りのドタバタ。……それを正座して見る私(涙)

 って、見てるだけってのもなぁ。カメラはさっきなのはに取り上げられちゃったし――って、あ! 私は『ポン』と手を叩き、

「……そうだ、いっちょやってみっか♪」

 言って立ち上がり、お化けスライムを前に精神を集中。深呼吸を数回。意識を切り替え、私は両手首だけを合わせて前に。

 そして、

「か~……、め~……!(敢えて声のイメージはセルの方でw)」

 腰だめに手を、

「は~……、め~!」

 僅かに開けた両手の間に気を溜めて、

 ギョッと目を剥いてこちらを振り向くなのは達に不適な笑みを向け、

 私は、そしてそれを――

「波ァアアアアアア!!」

 解き放つ、蒼白の光!

 私のイメージの通り、記憶の通り、妄想の通りの『それ』――『かめはめ波』は、一直線にスライムへと駆けて行き、爆☆発!

 おお! 今度こそ成功!? ちなみに昨日の剣はアスファルトに突き刺そうとしたら砕け散ったw

 と、そんなわけで私はこの素晴らしき結果に驚喜し、跡形もなく消し飛んだスライムを前に呆然と立ち尽くす二人へとVサイン!

 そして、

「ふっふっふ……! どうだ凄いだ――ぐパぁっ!?」

 吐血。って、ありゃ? や、やっぱり魔法の代価って生命力?

 果たして私は『お、お兄ちゃん!?』と叫び駆け寄って来るなのはを前にゆっくりと倒れて行った。

 ……って、あ。また今回も無駄死に?w
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