嗣希創箱の消閑

小説、落書き、二次創作、etc…。 あなたの暇潰しのお供にどうですか♪ 

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《こなたinリリカル》1

《こなたinリリカル》



 こなたです。

 いやあ、ちょっと聞いて下さいよ、奥さん!

 私が今、何してると思います? ……ネトゲ? あなたは何処のかがみんですか?

 ……いや、まあ当たってるんだけどね。たしかに私、ほんの数分前まで狩りしてたし。いや、してたと思うし。

 朝方だったかなぁ? 空が白み始めたのはなんとなく覚えてるんだけど……その辺で落ちたみないなんだよねぇ。意識が。夢の中に。

 で、今。目覚めたそこで私が見たものは――



 分娩室と看護婦さんだった!!



 あは☆ こなた、転生しちゃった♪








 こなたinリリカル



 こんにちは、こなたです。

 どうにも徹夜でネトゲしてていつの間にか夢の世界に迷い込んだか、はたまた心臓発作か脳卒中かでポックリ逝ったのか。目覚めたら転生してました元・泉さん家のこなたちゃんです。

 早いものであれから十六年が立ち、気付けば私の前世(?)と同じぐらいの歳。高校一年生となりました。

 まあ流石に生まれた当初こそ『親不孝だったなぁ』とか『もうかがみんやつかさ、みゆきさんに会えないんだなぁ』ってメランコリーになってましたが、いい加減踏ん切りもつきました。

 せっかくの二周目なんだし、やっぱり前向きに生きなきゃだよね。そんなわけで私は今、とある街で一人暮らしを始めてます。

 いや、家事全般が出来るって素晴らしいね♪ 前世じゃ腐っても高校生やってたから受験は楽勝(それでも苦労したのは内緒♪)だったし、バイトの経験まで役に立ってるし、さすが二周目! 記録の持ち越しは素晴らしいね、と痛感することしきりだよ。

 ――あ、そうだ。

 そう言えば大事なこと言い忘れてた。

 えっと……こほん。ええ、改めて初めまして。私、『泉こなた』改め『鈴木小宇宙』です。ちなみに『小宇宙』と書いて『コスモ』って読みます。『鈴木』は勿論『すずき』です。

 コスモ……わかる人はわかると思いますが、コレ、今の母親の性格を如実に現してます。おかげで私の性格は母譲りともっぱらの評判です。……ありがとう、ママ。あなたのおかげでコスモは大手を振るってオタクで居られました。

 ちなみにママの名前は『花子』。……うん、つまり名前にコンプレックスがあったんだね。そしてパパは『巌』。読みは『いわお』ね。

 あ、この『パパ』とか『ママ』だのって呼び方はママの強制ね。……あの人、見た目フランス製のゴスロリ人形みたいなのにメチャ強いから。筋肉達磨を超えて最近じゃ熊にしか見えないパパより凶悪ってどんだけ~?

 ……ま、そんなママに似たおかげでメンズヒロインが狙えるほど愛らしいショタっ子に生まれることが出来たから感謝かな。

 …………さすがの私もアームストロングさん的ムキムキ男に転生した日にゃ、世を儚んで自殺も考えたろうからね。

 ――さて、話を戻します。

 今、私が一人暮らしなのは話したと思いますが、どこに住んでるのかはまだでしたよね?

 ……ふっふっふ。聞いて驚け! 見て笑え!

 私が住んでるんは――海鳴市!

 某ギャルゲの舞台で魔砲少女の舞台だよ!

 あ、ちなみに私の年齢言った時点でなんとなく気付いた方も居られるかと思いますが……私、じつは誰とも年齢が合致してません。

 一応、前に何度か下見で来た時に高町さん家のなのはちゃんとは知り合えたのですが……どうにも年齢が七つほど違うみたい。く~……なんで私は歳が違うのか!? せめて兄の方と一緒なら、原作張りのギャルゲ展開に全力で介入したものを!

 ……なんて悔やんだ時期もありました。

 でも、良いんだ。迷子になってたらしいなのはちゃんを助けたり、縁日指輪イベントをちゃっかり果たしたり、また会おうねって指きりして別れたりしたから! さり気なく高町家の人たちとは仲良くなれたし、シスコ……もとい、家族想いの恭也さんや親ば……もとい、人間兵器の士郎パパにも覚えが良いみたいだから、これはもうなのはルートは完璧だね♪

 あとはフラグの回収……もとい『ジュエルシード』っていう用途不明の危険物を『キャッキャ☆うふふ』しながら回収するだけ。そのために一人親許離れて海鳴に来たと言っても過言ではなく、むしろそれだけのためなんだけどね、マジで。

 ――あ、そだそだ。言い忘れてた。

 ここまで読んだ方の中には察してる人も居るかと思うけど……私、今、男です。イエ~イ♪

 そんなわけで着々と『なのはは俺の嫁!!』計画実行中! マスコットのフェレットもどきにゃ負けないぜ! ついでに原作ヒーローにもな!!

 ――さて、長くなりましたが、そんなわけで魔法少女リリカルこなた、始まります♪

 ……あれ? 題名違った?



 ◇◆◇◆◇



「ふえ~……!?」

 夜。誰かの呼び声に一人、家を飛び出した先で、わたし、高町なのはは『それ』と遭遇しました。

 黒い、グチャグチャのお化け。赤い瞳と凶暴そうな見た目の怪物は、そして何故か喋れるフェレットくんを襲っていたのですが……今はなのはに敵意満々です。

 …………ちなみになのはは今、非常にアレな格好なのですが、一体誰がこんな事態を本気で信じてくれるでしょう?

 ――あ、小宇宙お兄ちゃんなら信じてくれそう。……オタクだし、こーいうの好きだって言ってたから。

 ……ん? あれ? もしかして今のなのは……小宇宙お兄ちゃんにとって理想の女の子? うわぁ……それはちょっとなぁ。

 なのははそう思い、いつも首に掛けてる指輪のついたネックレスに触れた。……って、あれ? 無い?

 ギョッとしてそちらを見れば、指輪はおろか一緒に買ってもらったチェーンすら無かった。え、ええ~!? なんで~!?

 なのは、一気に涙目です。

「――来ます!」

 そしてフェレットくんの声にハッと顔を上げた先、

 今まさに突撃して来た怪物を前になのはは、

「きゃっ……!?」

 ただ、悲鳴を上げて、

 ただ、身をすくめて、

 来るべき衝撃にギュッと目を閉じ、ただ手の中の杖を翳して、



 ――次の瞬間、わたしは誰かに抱き抱えられていました。



 …………え? 遠く響く、アスファルトを砕く音。外壁を崩す音。

 なのははだから、恐る恐る閉じていた目を開けて、

「……いやぁ、こっちでも武道やってて正解だったねぇ」

 そう、いつも半分閉じてるような目で笑う、

 膝の裏まで伸ばした黒髪に年齢より遥かに幼く見える童顔の、

「こ、ここ、小宇宙お兄ちゃん……!?」

 彼――小宇宙お兄ちゃんは、そしてなのはの呼びかけにニコリと笑いかけてくれました。



 ◇◆◇◆◇



 うむ、我ながらナイスタイミング!

 今まで肌寒いのを我慢して出待ちしてだけはある、これ以上は無いってぐらい完璧なタイミングだったと自画自賛。別に助けなくても助かるのを知っているからこそ、ヒーロー登場の演出は大事にしなきゃね!

「小宇宙お兄ちゃん……どうして?」

 手の中の少女を下ろし、その僅かに潤んだ瞳に頼れるお兄ちゃんスマイルを向けて私は言った。

「そりゃ、なのはの危機に参上するのが私のジャスティスだからさ!」

 キラリン☆

 よし、決まった。……って、あれ? なんでなのはは複雑そうな顔してんの? お兄ちゃん、カッコ良く無かった?

 私はなのはの態度に腕を組んで思案する。あれ? 何か間違えたかな?

 そして、

「っ! 危ない!!」

 フェレット=ユーノの叫び声に顔を上げた時にはもう手遅れ。気付いたら既に眼の前には怪物くんが居て、

 だから、

「お、お兄ちゃん!!」

 私はなのはを突き飛ばして笑い――『ひでぶぅッ!?』って吹き飛ばされた。

「お、お兄ちゃん……!? ヤだ……血が!?」

 たぶん軽トラにぶっ飛ばされたぐらいの衝撃を受け、壁に強く背中を打ち付けた(受け身はとった! さすが私!)私は、たまらず地面にへたり込む。

 ……ああ、意識が朦朧とする。額から流れる『ぬるり』としたそれは間違いなく血で、目の前で泣き喚くのは私の未来の嫁で、

 だから、

「か、帰ったら……なのはの作った、お菓子、食べたい、な……」

 ……よし、これで思い残すことはない。

 私はそう死力を賭して告げ、最後に満足そうに微笑むと……意識を手放したのだった――。
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